ぺスキン

今まで

  • 2章でスカラー粒子のしたがうクライン・ゴルドン方程式をまなび、
  • 3章でスピノル粒子のしたがうディラック方程式をまなびそれがフェルミオンになると知り、
  • 4.1-4.4章で相互作用がある場合の相関関数の計算のしかたをスカラー粒子を例に学び、
  • 4.5-4.6章で相関関数から散乱断面積の計算のしかたをスカラー粒子を例に学びました。


この成果をぜーんぶ合体させたので、今日は、

  • スカラー粒子がとりもつようなスピノル粒子のあいだの相互作用があった場合

に進むことができました。その結果

そのような相互作用は、力をつたえるスカラー粒子の質量をm _ \phiとして

V(r)=-{{g ^ 2} \over {4 \pi r}} e ^ {- m_\phi r}

なるポテンシャルをスピノル粒子間におよぼす。

ことがわかりました。
こうして、私たちは、あるおなじみの粒子について次のような予言をすることが出来ます。

陽子どうしは電気的に反発するというのに、仲良く原子核に収まっている。一方異なる原子核に属する陽子や中性子どうしは、引きあわない。どうも、陽子や中性子の間にはある射程の短い引力がはたらいているようだ。その引力が未知の質量m _ \phiスカラー粒子のキャッチボールで生じているとしよう。ならばその射程は r ={ \hbar c \over {m _ \phi}} 程度のはずだ。
原子核はfmオーダーのものなのは、射程がそのくらいだからなのだろう。m _ \phiのオーダーを見積もってみよう。
m _ \phi = {{\hbar c} \over r} (J) \sim {{10^{-34} \bullet 10^8} \over {10^{-15}}} \bullet 10^{19} (eV) = 100MeV
宇宙によくある電子の質量は511KeV、陽子の質量は1GeVくらいだ。この未知の粒子はその中間くらいの質量をもつから、知的文明によってみつけられれば、中間子と名づけられているだろう。(笑)

次回からQEDですよー。