Google ACM Top 40 Event

いよいよGoogle本社に乗り込みます。
icebreakerとして、Googlerのみんなも大好きなおもちゃで遊びます。これは模型のレールや柱や吊り糸をつなげてジェットコースターのようなコースをつくり、その上をビーだまを転がして遊べるというもの。打ち解けられるよう、国籍はばらばらに着席したテーブルごとに1箱もらって組み立てるわけですが、俺は閃いたね。

Jumping out of the system.

というわけでパーティー会場天井構造物を利用して組み立てた僕らのテーブルの会場一高いジェットコースターコースは、残念ながら社内は撮影禁止のため姿を見せられないのであった。Google社員の人がきっと撮ってくれていると思うので数日後には見られるかもしれません。

コースを指差しながら「運動エネルギーが…」とか言ってる人がいるので、耳をそばだてていると「空間を湾曲させ・・・」「それは超弦に関係が・・・」とか言い出すので話しかけてみると、やっぱり物理学科の学生だそうだ。Googleにはインターンで来てるらしい。詳しく話を聞いてみたい。

昼食は屋外でGooglerたちと一緒にとります。ちなみにGoogle食堂はタダです。次回のACM世界大会はテキサスでやるんだ、という話から、現職大統領の悪口を聞くことができました。まあ「みじめな失敗」をGoogleで検索すると彼の半生記がトップにきたりしますから。

昼食の後、Googleの歴史の話を聞きます。

拡大してゆくWWWがそろそろ一人の人間の頭では全体像が把握できないほど大きくなった1995年、スタンフォード大学でふたりの学生、Sergey BrinLarry Page が出会います。二人の意見は色々な点で違いはあったものの、この膨大な情報を整理する手段が必要だという点では一致していました。PageRankというGoogleの基礎となる技術がこのとき生まれます。

Googleは1998年、ガレージを利用したオフィスにて、会社としてのスタートを切ります。当時シリコンバレーはITバブルの真っ只中でしたが、お前ITって言ってみたかっただけちゃうんかと問い詰めたくなるような輩が多いなか、Googleは高価なサーバーを購入するのではなく、AT互換機を組み合わせた自作のサーバーを使うことで資金を有効に利用し、競争を勝ち抜きました。

Google社員のモットーは"grad school philosophy" "academic & fun." 収益を上げることよりも、誰も見たことのない技術を開発することの方が強調されており、Googleは会社というより研究所のような雰囲気です。

そのあと社内見学に行きます。

オフィスの外壁や仕切りはガラスが好んで使われる開放的な設計です。柱や壁は直角でないものも多く、橋状の通路や空中に開くドアや、怪しい液体が循環している瓶もあって、エッシャーの絵のようです。壁にはときどき世界からのGoogleの検索クエリの履歴が投影されている場所があります。「性生活」を検索している人がいて中国人と日本人だけがニヤリとしたり。

受付には、Googleの方針が奔放に書かれたホワイトボード(ここにあるのがオリジナル、むやみに消さないように!!)とともに、地球儀のあちこちから検索クエリが湧き上がる様子が見られます。

ゲームコーナーには「カタンの開拓者」から囲碁までそろっています。キッチンでは飲み物やお菓子を自由に取ることができます。屋外にはバレーコートや、小さいけど水流が起こせるので実質何キロメートルでも泳げるプールなどがあります。

オフィス内の配色は白を基調としており、ところどころにGoogle色の家具調度品があります。また、床が黄緑になっているところは共用スペース、橙色のところは会議用スペースとなっています。

夕食後はホテルのロビーにてゲーム対決です。僕の落ち着いたテーブルは、全員アジア系の顔ばかり6人ではたから見ると、身内で遊んでるように見えたかもしれないほどでしたが、内訳は日本北京香港アメリカなど多彩な出自で、共通語は英語でした。1000年前なら中国語が使えたのになあ。
ゲームは多数のサイコロを使うもので、運と情報がものをいう、うんと簡単な麻雀のようなゲームでした。
しかし、あの会場にあったボードゲームはほとんど全部、あるひとりのGooglerのコレクションだという。恐るべし。

そして夕食だが、貴方達のSushiは非常に前衛的ですね。